「いやいや、これはいかに言ってもダメだろう。ははは。」
冗談で言ってきていることを分かっていた。
微笑みながら次女に返事を返したのだが、次女はその言葉を聞いても私を見つめたまま。
「アタナがさっき断ったから、新しく呼んできたのよ。」
次女はこう切り返してきたのだが、信用できるハズもない私は改めてはしゃいでいる娘たちへ視線を移したのでした。
なんと、その屯している娘たちの中になんと三女が混じっているではないか。
私は“あるコト”を思いつき、次女にこう告げてみることにしたのでした。
「あの娘が良かったけど、よく見ると妹じゃん。」
次女の反応を窺ってみたが、口元一つ緩ませることなく軽く頷いた彼女。
一方で、屯していた娘たちの中から笑い声が上がったのでした。
笑い声の主は三女。すっかり彼女も英語が理解できることを忘れていた私は、少々気まずかったが考ええてみれば日中はキワドイ処まで行った仲。
しかも、(攻略済みの)長女はこの場には居ない。。。チャンスとばかりに言葉を続けたのでした。
「そりゃ、この中だったら妹が一番ベッピンで、正直に答えるとこうなるのは当然でしょ。」
そこで次女は改めて私の言葉をベトナム語に訳し始めた様子。すっかり忘れていたが、オヤジが居合わせていたのだった。
沈黙が続いていた私と次女、そしてオヤジの3人とは裏腹にキャピキャピはしゃぐ娘たち。
その娘たちの中からひときわ大きな声が上がったのでした。
「おっけー、おっけー!」
三女の声に思わず吹き出し笑いを始めた次女、思えば初めて見る次女の笑顔。
これまでは、次女特有の何かしら冷めた雰囲気を醸し出し冷たそうな印象をもっていたが、笑うと何かしら愛らしく思えるから美人は得だ。
“冗談にしては少し際どかったかな・・・”
と思っていたが、何とか場が和んできて一安心する私。
少しは期待していたのは確かだが、しかし三女が発した「おっけー」とはどういう真意だったのかは問える雰囲気ではなさそうだった。
すると、今度は次女が声を上げた。
「おっけー、おっけー!」
今度は次女を含めた娘たちがケタケタ笑い始めた。
続いてオヤジも
「おっけー、おっけー!」
と言いながら笑い始めた。
タイの山奥で似たような泣き方をするヤモリのお化けみたいなのを知ってはいるがベトナムにもいるのだろうか。
「おっけー、おっけー!」を連呼しながら三女の傍らに腰を下ろしたオヤジ、果たして彼は話の流れを理解して言っているのだろうか。
自分の娘がどういう状況に陥ろうとしているのか、何も考えていないように連呼するオヤジは何かしら楽しそうにも見えるのだが。。。
オヤジが二言三言何やら三女に囁くと、三女は軽く頷き席を外していったのでした。
“おやっ、何が起きるんだ?”
三女が去った後も酒をあおりながら「おっけー、おっけー!」を憑りつかれたように連呼するオヤジを眺めていると、諦めかけていた“私の期待”がまた少し頭を覗かせ始めたような気がしたのでした。
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