彼女の相棒を“3人の野獣ども”のテーブルに残し、ブキビンタンの裏通りを目的もなく歩いている私達2人。
1本筋を入っただけなのに表通りの賑わいとは別世界で薄暗く、鳴り響く音楽もBGM程度で会話を遮ることもない。そして、時折ビルの谷間から見えるライトアップされたKLタワー。
どの程度酔っているのかわからないが私に寄り沿いながら歩く彼女、道行く人も知り合ったばかりの間柄とはだれも思わないだろう。
“なんかムチャクチャ雰囲気いいじゃん!”
私のほうも当然酒は入っているが、“男としての義務”を果たすべくどう彼女をリードしようか頭の中で様々なことを思案しているため酔いはそう回っていない。
彼女が小腹が空いたというので道端の屋台でサテーを買い2人でかじりながら歩いていると、
「アナタのホテルって、この近くなんでしょ?」
と彼女が聞いてきた。
これは都合がいい、どうやって彼女を自分の部屋へ誘おうかキッカケを思案していたところ。
私はすかさず、
「そこのソレイユっていうホテルだよ。部屋からKLタワーがよく見えるよ。」
と答えたのだが、彼女の反応はイマイチ。
“ダメか。。。”
そう簡単にはコトは運びそうにない、次のチャンスを窺うべく頭の中で作戦を練り直す私に彼女が切り返す。
「ねぇ、私の部屋へ行かない?」
これは、思わぬ展開。
彼女のホテルはペタリンジャヤ(Petaling Jaya)のベストウェスタン(Best Western)、ここからだとタクシーで結構かかる距離だ。
さっきバーで別れた彼女と別々にホテルに戻る話をつけていたのだろうが、今になって1人で帰るのが心細くなったのか(もしくはタクシー代を持ち合わせていないか)。
彼女のホテルまでは少し遠いので一瞬迷ったが、ここは申し入れを受け入れペタリンジャヤ(Petaling Jaya)へ向けてタクシーに乗り込んだ。
私達のいたブキビンタン(Bukit Bintang)のバー通りの出口で、本物かニセモノか怪しい警官の検問を受けるが、そこは捕まる理由の無い日本人とシンガポール人、あっさりパス。
このあたりは、付近のスパ(SPA)やマッサージ屋で働くお姉さんも多く深夜に男女でタクシーに乗っていると時々検問に引っかかる。
警官(らしき人物)も自分の小遣い稼ぎのためにやってるいのだと思うが、これに遭遇すると厄介なので私はブキビンタン地区の中で“目的が完結する”よう心掛けている。
路地を歩いていた時にはあれだけ寄り添ってきた彼女だが、検問に遭遇したためか道中のタクシーの中では終始窓の外の景色を眺めていたのでした。
深夜の道路は車も少なくスピード狂の運転手のおかげもあり彼女のホテルまでは十数分で到着した。
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この記事へのコメント
pearl
そうなんですねー、警官もしくは警官らしい人物の検問なんてあるんですね。
日本は100%安全ではないですが海外程の危険ってあまりないですよね
ニュースでは毎日事故や事件は報道されてますけどねー 汗
コメントであまりこの事は書き込みしたくなかったですが、私は一度ジョホールで危ない体験をしましたよ。
幸いにもケガも失った物もありませんでしたが 苦笑
ただ、会社の人が二人ぐらい危険な目にあって一人は軽症で一人は入院しました。
あるだけ夜は一人で歩くなって言われてたんですけどねー
私は一人でいつも夜はウロウロしてました
笑
かる
いつも応援ありがとうございます。
マレーシアも結構ニセ警官みたいなのが居ますよねぇ。。私も車に乗っていて何度もナンクセつけられ連行させられそうになりました。
「公開むち打ち刑」みたいなのも目にしたことがありますし、一見温厚そうですが、かなり残酷で過激な方々が多いという印象です。
かる