「ここはね、私の会社が借り上げてゲストハウスとして使っているサービスアパートなの。昨日までは空きがなかったのでペタリンジャヤにいたのよ。眺めもいいし広いわね。」
そう言いながら抱きつくと、私をそのままベッドへ押し倒す彼女。
何より、その言葉を聞いて私の「危険予知レベル」の針は一挙に安全領域で落ち着いたのは言うまでもありません。懸念事から解き放たれた私も一挙にギヤチェンジ、“応戦モード”へ突入。
適当な“愛の言葉”囁き合いながら、雰囲気を徐々に盛り上げる二人。
昨日出逢ったばかりなのに、連チャンということもあってか“彼女のツボ”は心得ている。
「さぁ、これから」という時に何故か彼女は体を起こしたのでした。
“そうか、シャワーが先か・・・”。そう思った私でしたが、彼女はベッドの脇のバッグからスマホを取り出し、何やら操作し始めたのでした。
ちょっと萎えた感の漂う沈黙の部屋。
彼女はメッセージをしている様子ではないので、“怖いお兄さん”が登場することはなさそうだ。
すると彼女は、素早くスマホをバッグにしまい込むと、ニッコリ笑ってこう言うのでした。
「明日から“来る”はずだから付けなくていいわよ、そのほうが私も気持ちいいし。」
一瞬、戸惑った私を突き動かすかのような彼女の攻め、彼女のほうも“私のツボ”を心得ている様子だった。
そのまま二人はごく自然に、昨晩は“0.02mmの壁に阻まれていた感触”を堪能するのでした。
個人的に“流れ”を妨げるので付けるのは昔から好きではない私。“いざ出陣!!”という時に、隠し持っていたモノを
①さりげなく、かつ素早く取り出し
②袋を開け
③表裏を確認
④先端を絞り装着
という、4ステップを薄暗い部屋の中で素早く行わなくてはならないのだ・・・シラフならまだしも酒でも入っていようものなら、かなりの割合で③あたりで萎えてしまうのである。
そんな私に彼女の『ありがたい言葉』はまさに助け舟、内に秘めた“不安材料”はなくなったのでした。
“行けぇぇぇ、ピカチュウゥゥ!!”
長年連れ添ってきた“相棒”は、普段は戦闘力を削がれる“0.02mmの鎧”を纏うことなく電光石火の攻撃を繰り出すのでした。
どれくらいの攻撃を繰り出しただろう、いつしか二人は“おやすみ”も言わないまま深い眠りについていたのでした。
誰に起こされたわけでもないのに目が覚めた私、横で寝息を立てている彼女を起こさないようにカーテンを開けると、窓越しに朝のツインタワーが見える。
いったい今は何時なのだろう・・・・私は、ベッド脇に外して置いていた腕時計に目を移したのでした。
(シリーズカテゴリ)
チャイナタウン物語の記事一覧
(マレーシア関連の記事)
【別館】マレーシア夜遊びの記事一覧
マレーシアの夜遊び♪の記事一覧
マレーシアの記事一覧
マレーシア料理の記事一覧
この記事へのコメント
pearl
たしかに海外ではどんな事が起こるかわからないですからねー
でも良い感じですねっ
ピカチュウも頑張りましたねー 笑
かる
いつもコメントありがとうございます、本館からの移行記事で厳密に言うと既アップ記事ばかりのブログなのですが、おかげさまで本館ブログより人気が出ているようです。
最近のピカチュウ、出番がないのです。。。当然、進化もしませんし(苦笑)。
かる