時間は、朝の6時を回ったところでした。
幸いここから私の滞在するホテルは、そう遠くもなさそうなこともありマッタリとした時間をしばし堪能。
うっすらヘイズで少し霞んでいるように見える朝のツインタワーを眺め裸のまま一服入れる私。
“ツインタワーって、どっちが日本が建てたほうだったんだっけ。あの連絡橋は、確かフランスだったよなぁ”
と、たわいも無いことを考えながらタバコを吸い終えた。
ふと股間に目をやると、昨晩の戦友「ピカチュウ」が気だるそうにぶら下がっていたのでした。
昨晩は、いったい“何回戦”まで戦ったのかよく覚えていないが、戦友の疲労している姿を見ることで、“かなりの激戦”だったようだ。
指でつつくも、「ピカチュウ」の反応はなく、グッタリしているまま。
私は、疲れ果てた「ピカチュウ」をモンスターボールに収めるようにトランクスを股に通しカーテンを閉めたのでした。
“そういえば、彼女は?”
彼女がまだ寝ているベッドへ目を移した私。
そこには、乱れたベッドから落ちかかった広いベッドの隅で、大きなピローを抱きながら横たわっている彼女がいたのでした。
どうやらまだ寝ているらしく、微かに寝息が聞こえてくる。
その光景からも昨晩の“激戦”が窺えたのだが、昨晩は彼女の勧めで“近藤ーむ(笑)”を使用していなかったことを思い出したのでした。
“それで、昨晩はあんなに頑張れたのか・・・。しかし、彼女は本当に大丈夫なのかな。”
我に返り少し不安になってくる私。同意の上だったとは言え、やはりエチケットとして装着すべきだった。。。
男とは得てしてそういう生き物で、こういう状況下では「もしかすると彼女に降りかかるかもしれない“不幸な出来事”」が、あたかも確実に起きてしまいそうな心境に陥り後悔してしまう。
私も例に漏れず、典型的な「そういうタイプ」、徐々にいろんなことが頭を駆け巡り始める・・・。
“そうなると、やっぱ結婚を迫られるのかなぁ。とうとう日本国籍を放棄するのか・・・?”
自分の気を落ち着かせるためにタバコに再度火を灯す私、いろいろ考えているうちに“1つの結論”に達したのでした。
“よし、ここから撤収しよう!”
「善は急げ」とばかりに服を着始める私、彼女はまだピローを抱いたまま寝息を立てている。
彼女がまだ起きていないことを確認しながら帰り支度を整えた私は、静かに扉を開け難なく脱出成功。
表に出ると、さっきより濃くなっているヘイズに浮かぶツインタワーが浮かんでいる。
私は、ツインタワーの位置から滞在しているホテルの方向を定め歩き始めたのでした。
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