
「部屋の模様替えをするので男の人に手伝ってほしい」というメッセージを受信した昼下がり。
日曜で時間を持て余していたのでノコノコ出陣した私。
確かに部屋の模様替えとなるとベッドやらタンスならと移動させるモノの多く男手が必要なのは分かるのですが、私に連絡が入る理由もそれなりにあるのは承知の上。
飯をおごってもらったり部屋の備品などの資金源を調達したりしようとすると、現地人の野郎共よりも私のほうが利用価値があり“指名率”は上がってくるのでしょう。
部屋に到着すると、2人ほど助っ人を呼んでいたようで3人で既に軽いものを移動させ作業を始めていました。
助っ人と言ってもお姉さん達。彼女の職場仲間で何度か店でドリンクをおごったことがある顔なじみな間柄。
“今日の飯代は自分を含めて4人分か、まぁ野郎にご馳走してやるくらいよりマシか。。。”
なんてことを思いながら、彼女らの指示でせっせと働かされる日本人。
しかし私がイメージしていた模様替えとは少し様子が違い、彼女らは壁の色を塗り替えようとしているのでした。

しかも、『ピンク』色に。
当然慣れない作業で色はムラいなるわ、床には塗料をこぼすわ。。。というか、借家なのにこんなことを勝手にやらかして大家さんには伝えてあるのでろうか。
私の心配をよそに黙々と壁にピンク色を塗っていく彼女たち。
そんなに広い部屋ではないのですが、私も手伝い3度塗り(くらい)の末ようやく完成。
しかし、終わったと思っていた壁塗り作業は終わりではなかったのでした。
タバコを吹かしに一旦ベランダに出て戻ってみると、彼女は壁に何やら描き始めているのでした。
“まさか、コレは。。。”
お姉さんが壁に絵を描いている行為もそうでしたが、何を描いているかが分かり驚くというか現実を受け入れるのがやっとな私。
模様替え前の以前の部屋には、“ハローキティ”グッズなんてなかったのに、どういう心境の変化なんだろう。
しかも描いているのは部屋の住人ではない助っ人のお姉さん、ニヤニヤしているところを見ると落書きしてるだけなのかぁ、でも住人のお姉さんはどこへ?

私が何を描いているのか気づくくらいですし、割と上手に筆を走らせるお姉さん。
タイ人の人って全般的に絵を描くのが下手くそという印象だったのですが、少し驚いている私だったのですが、
彼女は(私に言わせると)決定的なミスを犯していたのでした。
そうこうすると白いペンキの缶をぶら下げて住人のお姉さん登場、どうやらハローキティを描くことは同意の上の作業だったようでした。
ハローキティですから色は当然ですが「白」、これでは塗ったばかりのピンクの上からもう一度を上塗りしないといけないのです。
が、仕上がりはやはり白い色がマダラに。。。修復には白を重ね塗りするしかありません、彼女らも予算が尽きたのか日本人の財布に頼ることになるのでした(早かれ遅かれそうなるとは思っていましたが)。
微調整を繰り返しながら徐々に全貌があきらかに。。。“おぉ、それなりに見えるではないか”。
そこで、住人の彼女がこう切り出したのでした。
「ここは彼女に任せて、私たちは買い物へ行きましょ♪」
私たちが買い物から部屋に戻ると、すっかりハローキティーの壁画は出来上がっていたのでした。
満足そうな壁画担当のほうの彼女、一緒に買い物から戻った彼女もまんざらではなさそうで、すっかり盛り上がっています。
最後の仕上げは、買い物に出た時に私の財布から捻出されたグッズたち。。。。まぁ、これがあるから私が呼び出されたわけでしょうし、と言っても金額にして『2タニヤ』くらいの出費でした(1タニヤ→5,000THBくらいで換算してくださいね)。

部屋も仕上がり盛り上がる彼女たち。
一通りスマホで画像を撮り合ったり記念撮影を終えると、住人の彼女を残し帰って行ったのでした。

やっとこの時がやってきた。。。“結構使わされたし、どうしてくれよう。”とあれやこれや考えながら彼女がシャワーから出るのを待つこと数分。
バスルームからなにやら変な雄叫びのような奇声が聞こえたかと思うと彼女が戻ってきました。
「今度なぁ、今度なぁ~。」
と、私に甘え声で囁く彼女に何が起きているのかサッパリ分からないのでしたが、彼女の姿を改めて見直すことで納得した私。

一品ほど私に“買わせ忘れていたモノ”があったことに気づいた彼女だが、既にシャワーも浴びてるし外出するのも面倒なのでしょう。
私に追加でハローキティのパジャマをねだってきたのでした。

“まぁ、確かにこれだけハローキティで揃えておいて、お猿のジュリアスくんではおかしいわなぁ。”
と感じた私は、次回一緒に買いに行くことを約束したのでした。
きっとそう返事したほうが、現時点で置かれている状況で自分に有利になるからと本能的に察したのでした。

が、その日以降彼女と連絡をとることもなく数日が経過。
いつしか彼女のこともパジャマのことも忘れてしまっていた矢先に私に届いた画像。
どうやら自分で、と言うか私以外の調達ルートでゲットした模様。
しかし、それ以降彼女からいろんなお誘いが来なくなったことから想像すると、きっと良い“金づる”でも見つけたのかな。
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