
あれからどれくらい経ったのだろう。。。すっかり忘れていたのだが、PCからシンガポール行きのフライトを予約したのをキッカケにふと彼女のことを思い出した私。
スマホを開きすっかり下のほうに追いやられた彼女とのメッセージ記録に目を通してみた。
“あれから、もう3か月も経ってるのか。。。”
思えばクアラルンプールの中華街で偶然出会ったことから始まった彼女との関係だったが、彼女がクアラルンプールを後にして以来は全くの音信不通。
私も拠点にしているバンコクに戻り彼女との出来事はなかったかのようなタイの生活を送っていたのでした。
“シンガポールに立ち寄るし、ちょっと連絡してみようかな。”
彼女がシンガポールの自分の携帯番号を教えてくれたのは事実だが、おそらくとの時は私に好意を抱いていてくれたのは確かでしょうが、既に3か月も連絡を取っていないのです。
改めて自分が“虫のいい男”であることを認識しながらも、久々に彼女にメッセージを送ってみたのでした。
しばらく返信を待つも、彼女からのメッセージからのメッセージが届くことはありませんでした。
“まぁ、そんなもんだろうなぁ。”
少しの空虚感は感じたものの、彼女との関係が既に終わっていることを受け入れるには抵抗は感じなかった。
出張と言っても1泊2日の打ち合わせ、大した荷物があるわけもなく荷物の大半は土産物。
先方の娘が日本製品好きなのは知っているので日本で買い揃えておいた品々をカバンに詰め込む私なのだが、無意識のうちに『0.02mm』をカバンに詰めようとしている自分に気づく。
“これは流石に娘さんにには渡せないよなぁ・・・”
苦笑いしながらも、結局は取り出すことはなくそのままカバンを閉じた私なのでした。
シンガポールへの出発の朝。
いつもながらスマホのアラームに起こされ、二日酔いの気だるい頭を抱えながら目覚める私。
やはり、彼女からの返信は来ていないようだ。
考えてみれば返信が来たからと言っても、シンガポールで会える確証もあるわけでもなく、彼女からしてみれば地元に帰ってまで私なんぞを相手にする暇もないだろうし。
朝早かったせいもあり、スワンナプーム空港へ思いのほか早く着いた私。
頭を仕事モードに切り替えるべく、まずは『儀式の“一服”』。
不思議なもので、いつ戻れるか分からない帰国時にはやるせなくてしかたないこのスモーキングエリアだが、明日にはバンコクに戻ると決まっていると何かしら雰囲気が違う気がするのでした。
シンガポール渡航なのでSQを選ぶ選択肢もあったのだが、チェックイン時間に制約がある。
思ったより早く空港に到着した私は、“(基本いつでもチェックインが可能な)TGを選んだのは正解だったなぁ”と自分の選択が的中しなことにニヤケながらカウンターへ足を運ぶのでした。
“まぁ、ラウンジでゆっくりさせてもらおう。。。”
パスポートを用意しチェックインカウンター手前までたどり着いた時、ポケットに入れていたスマホがバイブレーションと共に馴染みのない音で鳴っているのに気づくのでした。
ポケットからスマホを取り出し画面を確認する私、馴染みのない呼び出し音の正体はWeChatの音声呼び出しの音。
画面には、3か月ぶりに大きく表示されている彼女のプロフィール画像が私に微笑みかけているのでした。
(シリーズカテゴリ)
チャイナタウン物語の記事一覧
(マレーシア関連の記事)
【別館】マレーシア夜遊びの記事一覧
マレーシアの夜遊び♪の記事一覧
マレーシアの記事一覧
マレーシア料理の記事一覧
この記事へのコメント